福岡、東京に支社を作らない理由
● 大阪本社で関西エリアを優先している理由
私は1999年~現在まで別れさせ屋の専門会社を経営していますが、その経験で感じるのは「トラブル」と言うのは外部(現場・依頼者・対象者)で起きるよりも、内部(スタッフ)で起きることが圧倒的に多いです。トラブルと言っても小さな隠し事が積み重なったような物ばかりです。なので、別れさせ屋で支店展開するのは本当に難しいと思いますよ。
現在、他社がどのように展開しているのか分かりませんが、本社以外に「支店」として誰かを常駐されている場合。少なからず大小の内部トラブルは起きているのだとイメージしてしまいます。そもそも「別れさせ屋」と検索して働きたいと考える方で信頼・信用できて人間力の高い人材がどれだけ居るのか?は100人中1人~2人なんです。その1%である1人が凄く別れさせ業務に適しているので、集中して育て、投資して即戦力として現場に出ていきます。これは飲食店や水商売のように数日の研修で立派になれるような仕事ではないですからね。1人を育てるのに最低でも3ヵ月、平均して5カ月は必要です。
この育成をちゃんと進めないと、隠蔽・横領・隠し事と小さな裏切りを作っていくのです。これは依頼者にとって信用面にリンクすることなので、別れさせ業者としても厳しく管理しておかないといけません。ただ、悪いことをする人は手を変えて色々な角度から悪さしますからね。このようなトラブルを考えると、私は東京・横浜・福岡と管理しずらいエリアでの支店は現実的ではないと思っています。支店を作って「全国展開!」と告知すれば大きな会社に見せることは可能ですよね。ですが、実体が伴わない、経験不足や実力不足だと依頼者の希望を達成できるのか?達成しても数年後にトラブルにならないのか?を考えると現在のスタイルが合っていると思います。
● 会社が大きくなると弊害もあるのです
・支店を作る
・管理者を置く(常駐で出勤)
・支店スタッフの育成
・毎月の固定経費
↑
この運営費は1支店で最低でも300万円~500万円は必要です。そこに利益も必要なので…毎月に必ず幾らは新規契約が必要となりますよね。この状態であれば、現在のように「危ない依頼だな」と感じて対応不可とすることが出来ません。危ない、怪しい、見込みがなさそう?と感じながらも売り上げの為に「成功」の言葉を出して勧誘する必要があると思いませんか?
私はしませんが、売上優先の経営者だと売上が必要だからと「黒」を「白」として考えて経営するシーンも出てくるのです。これは顧客への騙しにも繋がりますし、自社が考えるポリシーにも反するのです。2000年~2015年頃だとお問い合わせ件数も多かったですし、新規依頼数も多かったので、「危ないから対応不可にします・見込みが薄いから」と判断しても別で新規依頼が入るので売上的には問題なかったのです。ですが、コロナにより世間一般の購買意欲が大きく下がりました。別れさせ屋への依頼件数も減り、相談件数も減っているので、余計に危ない依頼を請けてトラブルになるのは避けないといけませんからね。
● 別れさせ屋で儲ける時代は終わってます
私が1999年から経営してきた印象として、この業界で儲けよう!は時代が終わったと思います。以前のように需要が無いので少ない依頼を、少ない業者で奪い合っている状態です。そこに新規参入しても依頼を勝ち取れるのか?は難しいでしょうし、良い業者の目利きができない方を商売相手として事業することになり難しいと思います。実際、私も「利益」は最低限として事業に取り組んでいますので薄利多売となっています。なので、お客様(相談者・依頼者)は業者の言葉を鵜呑みにせず正しい業者選びをすれば、きっと依頼に向き合ってくれる業者に出会えると思いますよ。
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