「ゴルゴ13」のように50年以上も人から支持されるために
「用件を聞こうか…」の名台詞で知られる劇画「ゴルゴ13」(原作者:さいとう・たかを氏)の単行本の201巻が発売されました。「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ」としてギネス世界記録に認定。さいとう・たかを氏は「気が付けば201巻、読者の皆様に感謝したい」というコメントを寄せてました。
「ゴルゴ13」は、コードネーム「ゴルゴ13」と呼ばれるスナイパーの主人公が、依頼人の不可能とも言えるような困難な依頼に見事に答え、また依頼人の裏切りや嘘に対しては自らのポリシーに従って報復するなど、独特の仕事観が見所。世界や経済の情勢など依頼人の背景を巧みに描写。時に読者の期待に応え、時に読者の予想した結末を裏切るなど、幅広いテーマ、奇想天外な展開も長年支持される理由でしょう。
「ゴルゴ13」の連載は今年7月で52年9ヵ月だそうですが、この長期連載はいかにして成し遂げられているのでしょうね。さいとう・たかを氏は現在84歳だそうですが、連載当初の32歳の時から今日の長期連載を見込んで取り組んでいたのでしょうか。
これはさいとう・たかを氏の前述のコメント「気が付けば201巻」に見られますように、200巻超えをはじめから目指そう、というよりも、日々の連載に打ち込むうちに気が付けば201巻に達していたという状況ではないでしょうか。以前に80歳で世界最高峰のエベレスト登山に成功した登山家の三浦雄一郎氏も「頂上よりもまず目の前の1歩を意識する」というようなことを語っていましたが、その瞬間の1歩、毎日の前進の積み重ねが偉大なる成果に繋がっていると思います。
恋愛ではどうでしょうか。日本人の平均寿命が80歳くらいですので、30-40代の方ですと、このままいけば死ぬまでの約50年は恋人または配偶者と過ごす可能性があるということになります。そんな遠い未来を考えると「ずっと一緒なんて無理」となってしまうかも知れませんね。「この先も恋人とうまくやっていけるか不安だなぁ」。1度そんなことが脳裏を過ると、先の未来の不安ばかりが先行してしまい、よからぬ妄想が膨らんでしまうこともあるでしょう。
あえて遠い未来、高い到達点には目を向けず、今の目の前の課題、今日すべきことに精一杯取り組んでいくことも、遠い未来、高い到達点に達する1つの秘訣かも知れませんね。
(記事:スタッフ)