「牛」のように、ただ歩けばよいのでしょうか?
2021年の干支は「牛(丑・うし)」ですね。
十二支の動物にはそれぞれ意味がありますが、牛は昔から家畜として食料や労働力など人の暮らしと密接にかかわってきました。このことから、粘り強さや誠実の象徴とされているようです。さて、コロナ禍など閉塞感のある風潮に中での「牛」の巡り合わせは、牛歩(ぎゅうほ・牛のような速度でゆっくりと進んでいても、努力を怠らなければ、大きな成果を上げることができる)という先人からメッセージなのかも知れませんね。
当ブログの読者様にとっては「毎日コツコツすることが大事なことくらいわかっている」と思われるかも知れませんが、あえてもう1度確認させていただければと思います。毎日1歩踏み出すという意味を考える時、振り返れば、1歩踏み出す前の昨日の自分がすぐ後ろにいるわけであります。そういうことを考えますと1年前の自分は、遥か後方にいるということになりますね。
ここで1年で自分がどう良い方向に変わったのか、を振り返る時、どうしても成果に目が行きがちなのですが、もっと視野を広げてみましょうか。自分の持ち物、服装、部屋のレイアウト、人間関係、習慣や行動パターン、時間の使い方、仕事のやり方、目標などはどうでしょうか?些細な変化でもあったならば、それは良い意味でも悪い意味でも価値観(考え方)が変化した結果であると言ってもよいでしょう。
肝心なのは、その変化が肯定的であるか否かです。自分自身を客観的に見てもし悪い方向に進んでいるのであれば、習慣や行動パターンを改める必要があります。良い(肯定的な)変化であれば、現状維持=後退ですので、その変化の流れを維持できるよう試みを継続していくことです。
ただ牛歩という言葉を勘違いしてはいけないのが、単なる作業をコツコツ繰り返すことは1歩進んだとは言えないのではないか、ということです。毎日のように恋愛の新たな知識を取り入れる、異性と関係を持つ、恋人のために奉仕する、にもかかわらず、「こんなに頑張っているのに恋愛がうまくいかない」「恋人に逃げられる」と嘆く方がいらっしゃいますが、これは、もっと(効率の)良い方法はないだろうか、という視点が欠けているのだと思います。
つまり昨日の自分の1歩前を行く自分とは、昨日の自分が知らなかったもっと良い方法を知っている、新たな視点を持っている、と言えそうですね。ポイントは、毎日を何となく過ごすのではなく、1日1日の自分の変化にもっと敏感になり、確実に1歩踏み出しているという実感を得ていくことでしょう。
(記事:スタッフ)