感性や勘で“心の天気”を読み解く
「今日は雨は降らない予報だったのに」
「また天気予報が外れた」
梅雨の季節、「晴れ」や「くもり」の天気予報を信じて傘を持たずに外出したものの、急な雨に撃たれてびしょ濡れになった経験は誰でも1度はあるでしょう。慌てて天気予報を再度確認すると、朝の時点では「晴れ」や「くもり」だったのに今は「雨」に訂正されているのを見て怒りを覚えた方もいると思います。
天気予報は、長年の気象データの蓄積のほか、人工知能(AI)や雨雲レーダーの精度が上がっているにもかかわらず、結局その日の天気はその日にならないとわからない、というのが現実でしょう。
科学技術がいくら進歩したところで、自然現象を完璧に予想できないことは、毎年のように起こる豪雨、地震などの災害被害がそれを証明しています。事前に予期できたならば事前対応により少なくとも地域住民の避難くらいはできるわけですからね。ですが、実際は災害による死者が出て、専門家が「こういう理由で災害が起こった。こうすればよかった」と説明したところで所詮は後付けであり、後の祭りです。
極端な話かも知れませんが、高山の天候はそこに住んでいる住民が熟知し、雪山の雪崩や海の時化も現場経験が豊富な人の勘のほうが、科学データや学問に基づく予報よりも当たる場合があります。おそらく経験的にさまざまな気候や状態の変化が起こる条件を把握しているのでしょう。
回りくどくなりましたが、人の感情も天候の変化と同様に予想できないものではないでしょうか。どんな心理学や恋愛技術を学んだところで、結局は経験的に相手の感情を感じ取る感性や勘が相手の次の行動を読み解く鍵なのではないでしょうか。科学データや学問はもちろん重要ですが、それで人間関係のトラブルが跡を絶たないことを見ると、人間関係をコントロールしていくためには感性や勘を磨くという発想も必要なのかも知れません。
(記事:スタッフ)