攻めの大胆さと引きの慎重さを併せ持つ
拳を速く繰り出すためには、出したら早く引かなければならない、というのは、格闘技の心得のある方であれば、少なからず心掛けていることだと思います。槍術の名手と言われる人も、同じく槍を引くのが早かったそうで、武道や武術では“突き”よりも“引き”が重視されるケースが多くあるようです。
突いた手を早く引くことは、次の一手を早く繰り出すだけでなく、突いた状態の無防備な状態を立て直す意味合いもあります。では、最初から突かなければ隙もできないのですが、隙を作ってでも突いて攻めないことには、さまざまな意味での“勝利”は得られません。
恋愛でも対人関係でもさまざまな意思決定でもそうですが、何か行動に移すということは、それなりのリスクが生じます。ですが、行動に移さなければ、いつまでも受け身のままでは得たいものも得られないでしょう。攻めの姿勢を変えずにリスク軽減することを考えると、これは素早く打って出てダメだと思ったら早く引いて次の1打に備えるということではないでしょうか。
現実では、未経験のことに対して、失敗や挫折などに繋がるような間違った選択や行動に出てしまうことがあります。ただ間違いを恐れて手を出さないよりは、間違えるかも知れないけれども、挑戦してもし間違いだったと気付いたならば、できるだけ早く引いて体勢を立て直すことが大事でしょう。いろいろな意味で攻めの大胆さと引きの慎重さを備え持った人が恋愛でも何でも成果を残せる人と思います。
(記事:スタッフ)