「恋愛に興味がない」という人への対処法
人間の欲求について考える時、ニーズ(なくてはならないもの)とウォンツ(あったらよいと思うもの、欲しいもの)に大きく分けられると思います。恋愛や人生におけるニーズを考える時、最低限の生活水準、つまりルックス・清潔さ、社交性、生活力、財力、誰もが享受できる娯楽などが思い当たりそうですね。一方、ウォンツは、洗練されたファッション・ルックス、よい車、快適な住居、贅沢な食事、優雅な旅行習慣などライフスタイルそのものの水準の高さと言えるのではないでしょうか。
例えば、現代の日本では生活水準が高まり、交通インフラの整備、カーシェアなど画期的なサービスの登場で、マイカーへのニーズは減少しています。ですが、もっと車を通じて快適に、楽しく、優雅な気分に浸りたいというウォンツは潜在的にありますので、営業マンが高級車を販売しようと思うならば、ニーズすなわち「車がないと移動に困りますよ」よりもウォンツすなわち「車があるとこれだけ快適な暮らしができますよ」というアプローチのほうがより値段の張る車を提案できますよね。
恋愛でも同様のケースがあり、ある程度の生活水準が満たされ、異性との交遊関係にも困らず、仕事も充実した日々を送っている独身者に対して「恋人や恋愛に興味がありますか?」と尋ねると、「今はそこまで興味がない」という答えが返ってくるでしょう。ですが、恋愛することやあなたとかかわること、結婚することで、今よりも刺激的で変化に富んでいて、わくわくして笑顔に溢れ、より快適で優雅なライフスタイルを体験できるとすればどうでしょうか。「それならば恋愛してみたい」という願望に変わるケースもあるのではないでしょうか。
つまりは人のニーズには、際限があるけれども、ウォンツには際限がないということでしょう。恋愛や人間関係にニーズ(必要性)を感じていない人に対して「恋人はいりませんか?」「デートしませんか?」と言ったところで、もう現在の満足度が高いわけですから、返答は「今は必要ない」が想定されます。この場合、「もっと欲しいものは何ですか?」「今よりドキドキわくわくしませんか?」のようなウォンツ(欲しい)に焦点を当てたアプローチのほうが、基本的なニーズの底上げに繋がり、あなたに求めることもより大きくなっていくことでしょう。
(記事:スタッフ)