心(気持ち)のキャッチボールを意識したことがありますか?
恋人や家族、身近な親しい人から食事を振る舞われた時、全部食べておかわりするのか、全て平らげるのか、少し残すのか、好きなものだけ食べて嫌いなものは残すのか、など考えたことはありますか?こちらは、おもてなしを受ける側だからそんなこと気にせずに自分の食欲に任せるという方もいらっしゃるかも知れませんが、配慮が足りないと相手側の気分を害してしまう恐れがあります。
ちなみにですが、中国では、料理をごちそうになる時、、皿に少し残すというマナーがあるそうです。これは、料理が十分であり「もうお腹いっぱいで満足です」という意味で、ごちそうになったことに対する感謝を示す礼儀といいます。料理が余るくらいお腹一杯になってもらうのが中国流のおもてなしであり、皿を空にしてしまうと、足りないのではないかと心配し、また、多くの料理を残していると口に合わなかったのではないかと心配してしまうそうです。一方、日本では出されたものは残さずに食べることを美徳とする風潮がありますよね。
つまり、食事に限らず施しを受ける側も、施す側への配慮を示す必要があるのではないでしょうか。例えば、恋人とも長年一緒にいれば、恋人が用意してくれる食事、プレゼント、その他の施しに関して、欲しいと思っていないもの、そこまで役に立たないこと、余計なこと、おせっかいと思えることもあるでしょう。こうした施し、振る舞いを受けた時、渋い顔したり、「えー」とあからさまな不満を示したりして、感謝の言葉すら言わないとしたらどうでしょうか。
相手側としましては、多少なりともがっかりした心境になるのではないでしょうか。そして、「あの人は気難しいから何かしてあげるにしても慎重にしないといけないな」「どうせ何かしてあげても感謝されないならやらないほうがましだ」という発想になっていくでしょう。どうせ何かするならば、喜んでくれない人よりも喜んでくれる人のために動いたほうが気分がよいですよね。
ここでのポイントは、してもらった行為ではなく、気持ちを受け取るということでないでしょうか。言葉だけでなく、心にもキャッチボールが求められるということです。相手がしてくれた行為がたとえ望まなくて不満があったとしても、それがあなたのためを思ってしてくれた行為だとするならば、その心(気持ち)を受け取り、最大限の配慮を示すのが、施しを受ける側の礼儀でしょう。
(記事:スタッフ)