「どこでもドア」があったら夢は叶うのでしょうか?
■ 素直な心で考える
ドアを開くと目的の場所に着いてしまう。そんな夢のような道具「どこでもドア」はもちろん、漫画『ドラえもん』に登場する秘密道具の1つですが、大人ながら『ドラえもん』をご覧になっていて、「いつでも誰にでも会いに行ける」「あんな道具があったら便利だな」と想像を掻き立てられた方もいらっしゃるかも知れませんね。『どこでもドア』とまでは行かなくても、それに近い機能を有することができたならば、恋愛などのプライベート、仕事も、もっと充実したものになりそうですね。
ただ、『ドラえもん』の登場人物で、「ドラえもん」が居候する家に住む小学生、ドジで怠け者、要領が悪い「のび太」は「ドラえもん」の道具を使って、よくヒロインの「しずかちゃん」の入浴中の浴室に突入してしまい、追い払われるというミスで、自分にとってマイナスとなる使い方をしてしまいます。
「どこでもドア」は空想上の道具ですが、最近はIT技術の発展で、オンラインミーティング、ライブ配信、SNSをはじめ、会いたい人に自宅にいながら会える、コミュニケーションがとれるツールが充実してきました。繋がりたい時に繋がりたい人と繋がれるメリットがあるのですが、一方で繋がりたくない人からのアプローチはボタン1つで、ブロック(遮断)の対象となるわけでして、どこまでミスアプローチを防ぎ、相手に求められる存在になれるかが問われるようになりました。対面での人と人の接触が減っても、充実した人間関係を維持できる人、「コロナうつ」をはじめ孤立してしまう人とのコミュニケーション格差が広がっているようにも思えます。
オンラインへのよくあるのが「退屈」「辛い」「自分はダメな人間」「誰でもよいから話そう」などのネガティブなつぶやきです。暗い感情になりたくてインターネットにアクセスする人はおそらくいないでしょうから、どうせ繋がるのであれば、自分の知りたいことを知っている、明るくポジティブ、面白そうな人やシーンがよいでしょう。今自分は何をしているのか、人が興味を示しそうな面白そうなネタはないか、などの発信力とエンターテイメント性がより求められるようになってきているのかも知れません。
「のび太」と「しずかちゃん」のように、よく一緒に遊んでいて、決して仲が悪いわけではないのですが、ツールの使い方、お互いの情報発信や会うタイミングを間違えると、入浴中に突入してしまうとまでは行かなくても悪いタイミングでの遭遇となり、関係が悪くなってしまうケースも考えられるでしょう。
(記事:スタッフ)