「刺激がない」が恋人関係で致命的になる理由
● 倦怠期の原因
恋人にこんなにも尽くしているのに、逆にどんどん恋人の心が離れていく、険悪になっていく、全く感謝されない。交際も3年を過ぎたあたりから新鮮味がなくなり、またお互いの存在が当たり前と感じられることも多くなり、恋愛感情も冷めて相手の厚意ある行動にも気付きにくくなることもあるでしょう。相手がこちらの厚意ある行動に気付かない、やってもらって当たり前のような感覚を感じますと、尽くしがいがない、と思われるかも知れませんね。
■ 夫婦の例
朝のお風呂掃除に朝食の準備・片付けなどの家事を手伝い、仕事中も妻を気遣うメッセージをスマホで送り、帰宅すると妻の愚痴を聞いたり、育児も進んで行うサラリーマン夫。食事の仕度に掃除、洗濯などの家事を完ぺきにこなす上にパートや正社員でも働き、家計を助ける妻。生活の全ての過程において完ぺきとも言える役回りを果たし、まさに理想の夫婦像と言えるます。
ですが、全てにおいて完ぺきである、そつなくこなすこと=恋人としても評価が高くなる、ではないケースがあります。交際当初だったら、週に何回か会う程度だったのが同棲や結婚となりますと、毎日一緒に過ごし、かつ生活や育児における共同作業がどうしても多くなってしまいます。自ら進んで相手のために尽くすというよりも、尽くさなければならない状況になるというのは、どちらかと言いますと、やってもらって当たり前の前提を作りやすいので、むしろやらなければマイナス評価となってしまう局面が多くあります。
例えば、夫の給料が20%アップした、妻の作る食事のおかずが毎食1品増えた、としまして、その時は相手に感動と感謝の気持ちが湧いてくるかも知れませんが、それが日常となると特別な感情もやがてはなくなっていくことでしょう。夫婦のような密接な恋人関係の維持を考える時には、どんなことをすれば、恋人からの自分の大幅な評価アップに繋がるのか、を考えなければなりません。夫婦における夫の役割と言えば、家計を支える、家事・育児を手伝う、休日に家族サービスする、などが思い当たりますが、果たしてその全てに労力と時間を均等に注いだとして、妻からの高評価をこの先もずっと維持できるのかというのは疑問です。
取り組まなければならないのは、すでに満たしている妻のニーズではなく、将来満たし得るであろう潜在的ニーズの発掘です。学校の時のテストを思い出していただきたいのですが、0点を60点にするのは比較的簡単ですが、60点を80点、90点にするには、教科書や問題集の隅から隅まで勉強する必要がありますよね。つまり、今すでに妻から見て高得点の項目をさらにアップさせようとして労力と時間を要するわりにそこまで評価されることはない、ということです。夫婦に限らず恋人関係で「刺激がない」のは、この潜在的ニーズの発掘、急激な評価アップができる項目がないという状況でしょう。
(記事:スタッフ)