自分だけが悲劇のヒロインでしょうか?
「あの人は、いいよな…」
「気楽で」
「モテて」
「お金があって」
「悩みがなくて」
「好きなことができて」
こんな感じで人のことを見た経験はございませんでしょうか。もしあったとすれば…自分と比較して「かわいい」「かわいそう」と思ってのことかも知れませんね。ですが、自分だけが悲劇のヒロインなのでしょうか?ご相談者様に限らず、自分だけがこんなに大変な思いをしている。こう考えている方がいらっしゃいます。
以下のケースを見てみましょう。
① 夫婦(子供あり)
<夫の主張>
「上司に嫌味を言われストレス・疲れに耐えて頑張っている」
「お前はいいよな。仕事のストレスもなく、家で子供と遊んでいられて」
<妻の主張>
「自分は好きな仕事ができていいわね。」
「私は、したいことを我慢して、子育て、家事で毎日ヘトヘトなのに」
② 既婚男性と独身女性の不倫カップル
<独身女性の主張>
「あなた(既婚男性)はいいわね。帰る家もあるし奥さんは家庭的で、かわいい子供もいて」
「仕事も恋愛もうまくやれてて」
「私なんて将来は見えないし、寂しくて辛い思いばかりさせられているのに」
<既婚男性の主張>
「俺は家族のために仕事も頑張らないといけない」
「家族サービスもあって毎日大忙しなんだ」
「独身で自分のことだけ考えていればいい君(独身女性)がうらやましいよ」
どうでしょう?
男性、女性のどちらの立場にも言い分があります。一方が「大変」で、もう一方が「気楽」とは単純に判断できないのではないでしょうか。いずれも、“自分で蒔いた種”なのですが…人は苦境になった時、自身の不幸や苦悩を誰かに責任転嫁したり、自分だけが苦痛を抱えて生きている。
こう考える傾向がありまますよね。
そんな時にこそ、恋人や身近な人などの苦悩や苦痛に目を向けてみましょう。自分がもし相手の立場だったらどうなのか、できることなら、家事や子育てなど相手が普段していることを経験してみてください。
普段見ている部分だけが、相手の姿ではなく、見えていない部分で大変な思いをしているということもあると思います。誰もが苦悩や苦痛を抱えながら生きている、という大前提に立つこと。これが相手を思いやり、良好な人間関係を築くための1つの秘訣だと思いますよ。