広島の「原爆ドーム」が語りかけること

 勝てる恋愛テク

関西の晩冬の魅力といえば、スノボーに温泉・フグにカニ鍋。カニを求めて京都など日本海側まで足を運ばれた方もいらっしゃると思います。

そんな晩冬に忘れてはいけない魅力が「海のミルク」と言われるカキ(牡蠣)。カキの生産地として有名なのは、広島県・岡山県・兵庫県です。大阪在住の方にもカキは人気ですから、自分で焼いて食べるカキ小屋スタイルのお店は多くございます。カキが旬を迎える1-2月には頻繁にカキ専門店に行かれる方も居られます。カップル、ファミリーにおきましても、旬のカキを求めて広島に足を伸ばすのも良いですね。

「広島」と言えば、呉市の艦船巡りに、2大世界遺産の厳島神社と原爆ドームは欠かせません。そんな広島で特に訪れていただきたいのが、原爆ドーム、広島平和記念資料館です。無惨に崩れ落ちた建物、焼け焦げた服、見るに堪えない被爆者の方々の火傷の写真、亡くなられた方々の資料などを目の当たりにすれば、誰もが胸を締め付けられる思いになり、言葉をなくさずにはいられないはずです。「もし今、昔の広島のような悲惨な事態に見舞われたら」「恋人や家族、友人が同じような目にあったら」こう思うと、恋人・家族と平和の世に生まれた有り難さや幸せを噛み締めずにはいられないでしょう。

ですが、世界の現状に目を向けますと、いくつかの国で核兵器の開発は続けられています。核兵器を向け合うことがお互いの抑止力となり、また一方では、ミサイル防衛技術の開発や諜報活動が活発に行われ平和が脅かされています。自分や愛する人を守るために武器をとることが正解なのか、それとも、武器を捨てることが正解なのか、いったいどちらを選べばよいのでしょう?

国同士の関係に限ったことではありません。人間社会でも自分を守ろうとした、愛する人を守ろうとした。その瞬間に、「他人を傷付けてしまった」なんて経験はないでしょうか。自分が傷付きそうな時、攻撃的な態度で威嚇したり、嘘で身を守ったりしたことはありませんか。もし、あったとしたならば…”傷付けられたら”と思って怖くなってのことでしょう。

戦争も原理は同じなのかも知れません。広島や原爆ドームも、そんな過去の国や人々が作り出した犠牲の1つと言えるのではないでしょうか。原爆ドームは、原爆投下前は、広島産業奨励館だったそうです。当時では珍しいヨーロッパ風の煉瓦造りで、その美しさから広島の名所の1つだったと言います。原爆の威力でほとんどの壁や柱が砕け、鉄骨は折れ曲がり、焼け焦げた跡が残る原爆ドームは、時を越えて、現代の人々に何を語るのでしょうか。

「傷付いた者にしかわからない痛み」

傷付いた人と痛みを分かち合い、同じように傷付く人をひとりでも減らすこと。真上から原爆の衝撃を受けた…。なお半世紀以上立ち続ける原爆ドームの勇姿が、そう力強く語りかけている気がします。

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