「冷静と情熱のあいだ」を考える
2001年に公開された「冷静と情熱のあいだ」という映画をご存知でしょうか?30代以上の方は、劇場で観られた方もいらっしゃるかも知れませんね。
<あらすじ>
絵画の修復士を志す竹野内豊さん演じる阿形順正(あがたじゅんせい)は、彼女がいるにもかかわらず、学生時代の元カノが忘れられず、10年前の約束を果たそうとするストーリーです。約束とは、「元カノの30歳の誕生日に、フィレンツェのドゥオーモ(大聖堂)のクーポラ(巨大なドーム型丸天井)で会う」
原作者の辻仁成さんと江國香織さんのタイトルに込めた真意はわかりませんが、恋の炎がボッと燃え上がる、情熱的に恋をする、わけではないが、恋が冷める、冷静に別れを受け入れられる、というわけでもない、このように心の中で恋の炎がくすぶり続けることを「冷静と情熱のあいだ」と表現したのかも?
ですが、現実には10年引きずる恋愛というのは稀です。長くても3-4年で冷める、すなわち気持ちが“冷静”の側に傾いてしまうのではないでしょうか。これは、実らない片想いを諦める、恋愛感情がなくなって別れるカップル、という場合のみでなく、長年連れ添う夫婦関係においても、怠慢期によりお互いが“冷静”になってしまうことは十分にあり得ることだと思います。
フラれてしまったけど相手のことが好きで好きでたまらない。こういった感情を抱く時、その満たされない心を満たすために、さまざまな行動に出るのではないでしょうか。話し掛けてみる、手紙やSNSで思いを伝える、極端なケースだとストーカーなんてこともあるかも知れません。ですが、そういったアプローチが相手に拒絶され続けると、諦めの悪い人は「もう少し粘ろう」と思われるでしょうが、それでも応えてくれないとなると、次第に感情は“情熱”から“冷静”に傾いていくのではないでしょうか。
長年連れ添う恋人や夫婦の場合も同様です。最初は情熱的にデートを繰り返し常にドキドキの状態だったのが、怠慢期に入ると「馴れ合い」になり、ルックスや態度などにも気を遣わなくなり、気持ちは次第に“冷静”に傾いていきます。
では、“情熱”を保ち続けるためにはどうすればよいのか?ということですが、映画「冷静と情熱のあいだ」では、頭や心の中がですね。
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・ときめくような経験や妄想
・自分が(お相手に)深く愛されているという実感
でいっぱいである。ということではないでしょうか。
「冷静と情熱のあいだ」の映画内では、阿形順正は…
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・元カノと愛し合い、お互いを分かり合った日々
・まだ元カノが自分を愛してくれているかも知れない
という2つの感情に振り回されます。
人の恋愛感情は、“情熱”→“冷静”に傾いて行くことを踏まえますと、どうすれば「冷静と情熱のあいだ」で、相手の感情が“冷静”に傾くのを止めておけるのか、を考えておく必要があると思いますよ。