恋人の「影像」を踏むことができますか?
「影踏み鬼」という遊びをご存知でしょうか?
鬼ごっこは、タッチで鬼が交代するのに対し、影踏み鬼は、鬼が影を踏めば、踏まれた人が鬼になる、遊びです。影に入れば、自分の影を踏まれることはありませんが、影に入れる時間は10秒、20秒など決められていて、そのカウント内に影から出なければ鬼になってしまうというものです。
影踏み鬼でも、しない限り、人の影に注目する機会はないと思います。私たちは、普段人を見る時、目に見える人のみを無意識のうちに認識しているのではないでしょうか。文化的な表現だと、光が当たっている元の存在「原像」の裏側の見えない部分を「影像」と言えるのかも知れません。
恋愛における恋人の「原像」とは、あなたが普段一緒にいる時に見ている恋人の姿になるでしょう。だとすると「影像」は、見ることのできない部分と言えそうですね。
整理しますと、以下になります。
↓
原像=同じ空間を共有することで知り得た視覚的情報
影像=見たり、聞いたり、察したり、してイメージした死角的情報
例えば、美女には多くの男性が寄って来て、ルックス面では優越感に浸ることができます。ですが、内面や性格を見てもらえない、理解しようとしてもらえない、という苦悩のジレンマを抱えています。多くの人が、見ているのはモテている美女の姿であって、男性なら「美人だから口説きたい」、女性なら「モテて羨ましい」と思うでしょうが…美女の心の奥底は「本当の自分をわかってもらえない」とルックスありきの評価を悩んでいるかも知れません。
お金持ちの人のケースも同様ですよね。誰でもお金持ちの人は羨ましく感じるでしょう。しかし、たとえ豪華なものに囲まれ、多くの人が集っていたとしても、お金に寄って来ているのか、自分を本当に慕ってくれているのか、という疑問が付きまとい、孤独感を拭い切れないと思います。
また、人から見て底抜けに明るく、いつも人を引き連れては飲み歩いている人がいて、「あの人はいつも明るく悩みなどないのだろうな」と思っていても、実は極度の寂しがり、臆病な性格で、常に周りに人をおいて騒がしくしていないと、1人だと暗く落ち込んでしまうタイプかも知れません。
特に男性は、女性に比べ弱い生き物ですからね。浮気相手が複数いる、水商売のお店を連日遊び歩いている人の場合。一見楽しくやってそうに見えて、実は心細さや不安、孤独感から逃れるための行動という可能性もあります。影踏み鬼では、鬼が影を踏むためのコツがあって、影のでき方や形を知ることです。例えば、太陽が上っている反対方向から攻めると、1番伸びた影を踏めるため有利となるわけです。
あなたは、恋人の「影像」を見ることができますか?もし、見れないのであれば、「原像」すなわち、言動や“光”の当たっている方向の裏側を想像してみましょう。影のように目に見えない“心”を“踏めた”ならば、恋人との影踏み鬼は、あなたの勝ちと言えるのかも知れません。