人の心を掴むツボ=やる気スイッチのケースもあります
「あれをやりなさい」
「これをしなさい」
嫌いな上司や口うるさい両親から言われると、心の中では「NO」でも表面上は「はい、わかりました」と言われた通りに動いた経験が誰でも1度はあるでしょう。ですが、この場合、上司や両親が見ている時は、真面目に言われたことに取り組むのですが、上司や両親がいなくなると、とたんに投げ出してサボてしまったという経験も共通しているのではないでしょうか。
一方で、憧れる部活や職場の先輩、意中の異性に何か頼み事をされたり、アドバイスされれば、言葉の一字一句を聞き逃さないよう耳を澄まして、言われたことに精一杯取り組もうとしたことはないでしょうか。自分自身がどういう時に、人に影響されて動くのかを考えると、自分が人を動かすためのヒントの1つになるような気がします。
ここでのポイントはある人物が言ったことを聞こうとするのか否かは、その人物が好きか嫌いか、尊敬できるかできないかに大きく依存するのではないか、ということです。
つまりいくら正当なことを言っていたとしましても、言っている人物が言われている人物の好意や尊敬の対象でなければ、心には響きにくいということでしょう。そのためには、言う側が言われる側の欲求を満たせるに値する人物である必要がありそうですね。
ここでまた、経営者や妻帯者、子を持つ親の方々は「いやいや、必要な物やお金は十分に与えているよ。欲求をきちんと満たしてあげているじゃないか」と言われるかも知れませんね。重要なのはですね。物質的欲求を満たすことではなく、精神的(心の)欲求を満たせるかどうかが大きいと思います。逆にですが、心さえ掴めていれば、相手に言ったこと以上の行動の見返りも期待できるということです。
この心を掴む作業で欠かせないのが、心からすごいと思われることと“遊び”の時間の確保です。すごいと思われるのは難しいかも知れませんが、食事や余暇などプライベートな時間に一緒に楽しく過ごすことはできますよね。自分がやって欲しいこと(仕事や役割分担)以外のたわいもない話や悩みを聞いてあげたり、逆にこちらが心を開いて話したりできるか。このあたりが好意の対象に入るかどうかの分岐点ではないでしょうか。
もし恋人や家族、同僚など自分が協力を仰ぎたい人物と必要最小限の会話や言いたいこと、連絡事項しか伝えていないとしたならば、相手の心が「NO」にならないうちにもっと話や付き合いの幅を広げる努力が必要かも知れませんよ。
結局のところ、人の心を掴むツボ=やる気スイッチ、だったりもしますので、すぐにそのスイッチが見つからない場合は、その人物の生活全般や遊びの部分に触れながら手探りで探すことが近道と言えますね。
(記事:スタッフ)