「密」について考えてみましょう
「密」
今年を振り返りますと、コロナ禍や外出自粛で来年の先行きに暗い影を落としたほか、今年の漢字にもなりましたように「密」が注目されました。生活環境や社会情勢に変化により、人との距離感が見直され、いろんな意味で自分に近付く人、遠ざかる人が明確になったように思います。また、世間では新型コロナははじめとする社会の見通しに対して楽観論と悲観論が飛び交い、期待感と不安感に振り回された方も多かったのではないでしょうか。
集団心理を考えますと、そこにはオピニオンリーダー(主導権者)の存在があり、集団の意思決定に大きな影響を与えています。先行きがどうなるのか、どんな選択が正しいのかは結局誰にもわからないということを考慮しますと、意思や思いの強い人がよい意味でも悪い意味でも集団を動かしていると言えるのかも知れませんね。
よい意味では、ポジティブ(肯定的)、明るく元気、生き生きしている、向上心がある、確固とした自信などが思い当たりそうですね。悪い意味は、ネガティブ(否定的)、暗く疲れている、愚痴っぽい、向上心がない、不安、自信のなさ、ストレス、イライラなどが伺えるのではないでしょうか。
恋愛でも友人関係でも、人が2人集まれば、影響を及ぼす側と及ぼされる側、もしくはお互いがお互いに影響を及ぼし合うことが考えられます。特に一方の感情が不安定である時、楽観論もしくは悲観論のどちらかに偏っている時、そういった感情や思想の影響を強く受けることがあるでしょう。
ここで強く念じなければならないのは、自分と他人は状況も立場も違うということです。よい意味でも悪い意味でも影響を受け過ぎては自分のペースが乱れてしまいます。
マイペースを守るということ。焦り過ぎてはいけないし、余裕を持ち過ぎてもいけない。楽観論と悲観論のバランスを保ち、状況を冷静に判断していく。特定の感情や思想に流されない、いろんな意味で“密”な関係になり過ぎないために、人との適度な距離感を維持することが、継続的な人間関係、そして自分を保つポイントと思います。
(記事:スタッフ)