恋人の「できた」ことを称賛してみる
恋愛テクニックの1つにある「異性を褒める」。
これは、盛んに叫ばれると思いますが、この一見単純そうな「褒める」ほど難しいものはないのではないでしょうか。見た目の「かわいい」「かっこいい」に始まり、些細な行為に対する「すごい」「さすが」など抽象的な褒めは、お世辞や上部だけの発言と捉えられかねませんし、たとえ具体的に褒めたとしましても、当人からすれば「何もわかっていないのに偉そうに」などピント外れになってしまう可能性もあるでしょう。
人は褒められれば気持ちよくなる、しかし、褒めを褒めととられないと気分を害しかねない、という、褒めは言わば諸刃の剣でもあるわけです。この褒めを効果的に使う方法の1つとして、相手が知っていること、できそうなことで、ちょっと難しそうなことを尋ねてみる、頼んでみる、ということでしょう。
例えば、本が20冊くらい入ったダンボールがあったとしましょう。
女性が、「私、力ないしちょっと腰を痛めそうだからあっちに運ぶの手伝ってくれない」と男性に持ち掛けたとすると、本20冊くらいを持てない男性はまずいないでしょう。男性が「いいよ」とダンボールをひょいと持ち上げた時、女性から「結構力あるんだ。頼もしい」と言われれば、嫌な気はしないでしょう。
また、女性が料理と作ってくれた時などは、味や目ためはどうあれ、「料理できるんだ」「頑張ったね」など、料理が作れたことに焦点を当てて褒めると、達成したことを認められた喜びが込み上げてくるということもあるでしょう。
これは、内面の褒めに繋がることでもあるのですが、人は「できること」を褒められたり、認められたりした時、「この人は自分を必要としてくれているし、自分も自分を認めてくれるこの人を必要としている」「この人のために一肌脱いでやろう」という意識が働きやすいことがあると思います。
そもそもですが、何もできない人、何の能力もない人、というのはいないわけでして、そういうことを踏まえますと、褒めの可能性は、無限にあるということが言えるでしょう。
人の無限の可能性を信じる、人を活かそうとする、そんな試みが、人のやる気や自信を高め、頑張る動機、生きる目的になりはしないでしょうか。
自分が生き生きとできる環境や人があるとするならば、そこは非常に居心地のよい空間となります。そんな空間を提供するための言葉が、能力や頑張りなど「できる」「できた」ことへの褒めであり、自分の能力を認めてくれる(褒めてくれる)人を貴重と思わない人はなかなかいないと思いますよ。
(記事:スタッフ)