言葉だけでなく心の「イエス」を引き出せていますか?
「フット・イン・ザ・ドア」
「ドア・イン・ザ・フェイス」
この言葉は、誰でも1度は聞いたことがある対人心理のテクニックです。
クリスマスや年末で恋愛トラブルが増えてくるので、今1度おさらいしておきますね。
● フット・イン・ザ・ドア
訪問販売時などにドアに足を挟み込む手法が由来。
1度イエスと言うとノーと答えにくくなる心理利用しています。
小さな「イエス」を積み重ね、「ノー」を言えないようにし、相手の意思で結果的に要求を呑ませる。
● ドア・イン・ザ・フェイス
門前払いの意味合いから来ています。
わざと受け入れられないような大きな要求を突き付け、譲歩したかのように見せ掛けて目的の要求を受け入れさせる。
これら2点のテクニックですが、恋愛や営業の交渉において、相手に「イエス」を言わせる手段として使われているのが見受けられます。
「断りづらい」や「お得感」を引き出す目的でしばしば多用され、使用される側としては?
そこまで気持ちが盛り上がっていないのに、しぶしぶ承諾しているケースも少なくないのではないでしょうか。
恋愛のような長期の関係で考えた場合。
言葉で「イエス」と言っても心から「イエス」と思っていなければ、行動と思考が一致せず、ストレスとなり蓄積していきます。
ですので、言葉の「イエス」ではなく、心からの「イエス」を獲得することが重要です。
例えば、こちらの「浮気しないで」や大きな買い物(家や車)の要求に対して相手の「イエス」を得る場合。
↓
自分「浮気する人をどう思う」
相手「うーん、いけないんじゃないかな」
自分「そう思うよね。じゃあ、浮気しないでね」
相手がうかつに「買ってもいいかもな」と言ってしまった時のことを引っ張り出して…
「前に言ってたよね」と「イエス」の既成事実があることを強みに強引に自分の意見を通してしまう。
このような手法で、相手の「イエス」を取りに行ったとしても?
心理的、論理的に追い込んでいるだけであり心からの「イエス」とは言い難いですよね。
一方で以下はどうでしょうか。
↓
自分「人を好きになり、信じ合える関係を築くって難しいけど、素敵なことだね」
相手「確かに、その通りだね」
自分「だから私たちは嘘は付かず、いつまでも信じ合える関係でいようね」
相手「うん、裏切りはなしでいこう」
自分「結婚したら立派な家に住もうって言ってたよね」
相手「言ってたかな。でも、今は貯金そんなにないよ」
自分「住宅ローンがあるよ。家賃負担もないし、マイホームで夢だと思う」
相手「確かにそれは悪くないね」
前例に対して、言葉だけでなく心も「イエス」に傾いていないでしょうか。
相手の行動と思考を一致するように仕向けていく、新たな価値観を植え付けていくこと。
これが、本当の意味で心理誘導となります。
「フット・イン・ザ・ドア」
「ドア・イン・ザ・フェイス」
この恋愛テクを発揮させるポイントは押し付けるのではなく、「心地よい誘導」です。
(記事:スタッフJJ)